みなみ風の吹く裏庭で。

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山下清展『百年目の大回想』で愛嬌のある緻密な絵に会ってきた。

12月、土曜日。山下清展へ行ってきました!

会場は、天神から歩いて10分弱の福岡県立美術館です。

 

福岡県立美術館

天神から歩いていると、まず登場したのは、建設中の福岡市民ホール

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なんか立派な建物が立ってるな~と思ったら、市民ホールと書いてありました。完成が楽しみです。最近の福岡は、天神ビックバンでどんどん変わるから面白い。

今度の春には、パルコ前にでっかいビルが開業するし、そこも絶対めちゃ混むぞ…。

そして、そこには蔦屋書店が入る予定なので、またきっとスタバとツタヤのコラボで人がわんさか来るんじゃないかな!←自分がその一人。

 

福岡市民ホールのお隣が、福岡県立美術館です。

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みなみは初めて来ました。福岡市立美術館や、県立博物館、福岡市博物館は訪れたことがありましたが、意外と来る機会無くてわくわく。

 

中は、思ったよりも狭い感じでした。他の美術館や博物館の方が立派かな。

県立博物館、市立博物館、市立美術館、県立美術館の順で立派だと思います。(なんのランキング。)

 

着いたのは16時くらいでしたが、まだまだ来る人がいました。

山下清 山下清展 福岡 100年目の大回想 福岡県立美術館

展覧会の中も、すごい混雑ではないのですが、それなりに人がいて混雑していました!

 

山下清展 百年目の大回想

まずは、清の幼少期の絵から見ました。鉛筆で描いている絵です。

人物がユニークで、すごく小学生らしい絵のタッチなのですが、表現力がすごい。お風呂に入っていたり、こいのぼりの街の風景とか。洋服の模様、人の表情、細かく書き込まれていて、じっくり見て楽しい!

身体測定をしている場面の絵や、みんなでのお泊りの絵?なども、なんだか自分が子供に戻ったような気持ちになりました。

 

展覧会情報によると、清は18歳から放浪の旅に出ます。

ドラマから、清はタンクトップに赤い傘のイメージですが、現実は浴衣を着ていたそう。リュックサックが展示されていたけど、それは本当にイメージぴったりのやつでした。笑

 

しかし、持っていたのはわずかな荷物で(犬を追い払うために石を5個入れていたらしい。重そう。)、旅先では絵は描いていなかったのだとか。家に帰ってから、記憶の中の風景を描いたそうです。清の記憶力は、相当なものだったとのこと。

 

山下清 ソニコンロケット 山下清展 福岡 100年目の大回想

こちらは、私がお土産として買ったポストカード『ソニコンロケット』

清がラジコンを飛ばしているところです。

色味の選択が素敵!畑の遠近感も、山も、小さい頃に見たような風景。子供たちもなんか可愛い。

 

そして、長岡の花火の時も思ったのですが、清は背景の空をべたっと大きな紙で貼らないんですよね。同じ色の空も、ちぎって貼ってる

すごくない?!

同じ色、一枚で貼りたいやん!めんどくさいやん!

ってならないのが天才の所以なのですね。そういうところで、清の絵に対する、情景に対する愛情がひしひしと伝わってくるのです。

 

清は、ヨーロッパにも行ったようです。

次のお土産ポストカードは、『オランダの風車』。

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この絵、なんか違う…と感じる方もいるかもしれませんが、そうです、こちらは水彩画です。(変なおじさん風紹介。)

清は、貼り絵だけでなく、ペン画・水彩画・油絵に、陶芸の絵付けまでしていたそうです。そのどれもが素敵で、「ホント天才って何?」と思いました。

この上のポストカードのように、点描画が清の持ち味だったようです。鮮やかな色合いが良いですね!

 

ヨーロッパの貼り絵もあり、晩年の清の作品なのですが、もう緻密さがすごい。

紙は3㎜ぐらいに切られていて、超細かい。小さな窓枠などは、こよりを作って、線を描いてあったりしました。川の流れとかも、こよりが使われていました。

近づいてじっと見るんですけど、なんせ展示会場は薄暗く、私は視点が合わない感じがして、くらくらしました。

もう、ずーっと見ていられるほど、面白い絵でした。

 

おわりに

山下清は、ドラマも大好きでしたが、絵を見てさらに好きになりました。子供みたいな人物と、緻密な風景、おしゃれな色合い、どれも素敵で情景に対する愛情深さを感じました。

山下清展に行ったことを母に話したのですが、なんとうちには昔、山下清のサインがあったそうです。なんでも、祖母が展覧会に行った時に本人に書いてもらったとのこと。

今は、行方知れずだそうで、なんともったいない!!

 

では!